代表の佐野です。3Dプリンターで身近な気になるものを作ってみるのは楽しいですね。
3Dプリンターでスロープを作ってみた
今回は3Dプリンターで屋内で使うスロープを試作している様子を紹介します。なぜスロープを作ろうとしたかというと、ロボット掃除機でちょっとした段差を超えるためにと考えたからです。
最近はバリアフリーの概念が広まっているので段差がない施設が当たり前になりつつありますが、まだそこまで普及していなかったときの施設にはさまざまな段差があります。
私の実家の様子ですが、バリアフリーに近いものがこちらで
段差があるのはこちら。この段差はロボット掃除機だと越えられません。落ちることは可能でたまに落ちて行方不明になることもあります。
住宅用のスロープは市販されていてホームセンターでも買えるのですが、課題としては高さ調整ができないことです。もちろんスペーサーが付属されていて調整は可能ですが、一手間かかります。
そこで3Dプリンターで作ってみたら、高さを合わせてぴったりなスロープが作れるのではないかと思い、試してみることにしました。
試してる様子
そうして(色々端折りますが)できたのがこちら。この小さなスロープを横に並べることで部屋の間口の幅に対応します。
1本を複数個に分離しているので、重ねるとこんな感じ。
角度は13度ぐらいで、ロボット掃除機が超えられる製品仕様より低めにしています。
実際にロボット掃除機が超えている様子はこちら。この時は綺麗に段差を通り越しています。
3Dプリンタで作ったロボット掃除機用のスロープ、ちゃんと使えそうです。
— Hiroshi Sano (@hrs_sano645) April 29, 2024
色が黒だと落下防止センサーに引っかかって動かなくなってしまうので、養生テープ(足らなくてマスキングも使う)を貼ってみてる。#3Dプリンター #3dprinter #ender3pro pic.twitter.com/EKOsCYcltJ
実際にアプリで経路も確認してみましたが、うまく超えることができています。
試作品だと黒色で作ってしまったので、落下防止センサーが反応してしまう様子もありました。これは作るときのフィラメントを工夫すれば解決できるかもしれません。
まとめ
正直、ここまでうまくいくとは思っていなかったので、3Dプリンターの可能性を改めて感じました。
試作品で課題が解決できていると感じたので、今後も進めてみようと思います。現在の課題としては、スロープが単純な直角三角形で急な立ち上がりなので、曲線を取り入れて人が歩いても違和感がない形にしてもいいかもしれません。
進めていくと、ロボット掃除機以外にも車椅子や乳幼児向けの何かに使える可能性もあるかもしれません。リフォーム一歩手前の低コストな改善のアイデアにもなるかもしれませんね。
3Dプリンターでカスタマイズされた製品がすぐに作れるようになると、考え方も変わってくるなと最近感じています。
弊社では、3Dプリンターを使った試作品の制作も行っています。ぜひお気軽にご相談ください!