代表の佐野です。3DプリンターのBambu Lab A1 miniを購入しました。どうしてもマルチカラーの3Dプリンターが試したくなってしまいまして。
マルチカラー3Dプリンターを買う
今年はCrealityのK1Cという3Dプリンターをキャンペーンでいただくことになりまして、3Dプリンターで色々作るようなことが増えてきました。
その中で、前々から気になっていたマルチカラー(多色)の3Dプリンターも買うことになりました。Bambu Lab A1 mini Comboです。ちょうどブラックフライデーセールだったのもあってですね...
Bambu Lab A1シリーズは、熱溶解積層方式(FFF/FDM方式)で同社のエントリーモデルの製品です。価格も3万円から購入可能で、オートキャリブレーション、スライサーから直接操作、スマホアプリから直接プリント出力したり状態確認ができる製品です。
3万円からの製品でここまでのことができるのは少し前の常識とは離れたものです。
ちょっとだけ用語を解説すると(詳しいことは検索か生成AIに聞くと良いです)
- オートキャリブレーション:FFF方式では、樹脂をベッドと呼ばれる板に乗せながら樹脂の層を重ねて形状を作ります。ベッドと樹脂を吐き出すノズルとの間が均一になっていると綺麗に層が重なるのですが、この調整を行うキャリブレーションが3Dプリンターを使う時の壁の一つでした。これをほぼ全自動で行います。この調整だけで1日時間が溶けるぐらいなので、すぐに使いたいが実現できる夢のような機能です。
- スライサー:3Dプリンターで3Dデータ(3DCADや3DCGソフトで作った立体データ)を読み込ませて立体造形する時、3Dプリンターが動く順番を作る必要があります。これを行うのが「スライサー」です。Bambu Labのスライサーは他社メーカーのOSS(Prusa ResearchのPrusaSlicer)を元に制作されています。
A1 mini自体はそれ単体だと単色の出力となりますが、フィラメントの交換を自動的に行うフィラメントローダー「AMS Lite」というシステムを使うことで実現しています。このAMS Liteがセットになっているものが、Bambu Lab A1 mini Comboと呼ばれます。つまりセット品です。
早速動かしてみる
早速色々とモデリングしたものを作ってみています。マルチカラーで出したかったものや、A1 mini、AMS Liteで使うジグも出力しています。
コースターを作ってみました。このロゴはプログラミング言語Pythonのロゴです。こういったロゴも色がつくと見た目が綺麗で良いですね。
こちらは最近サービス作りをしている、立体的にQRコード付きの名札です。QRコードは単色のプリント出力だとその後に色を塗る必要がありますが、色塗り不要で使えます。
もう一つも同じくサービス作りをしている、ポップなアイコンと文字カスタマイズができるプレートです。
(この二種のサービスの話はまたおいおいご紹介します!)
こちら二種はデータ公開がされているA1 mini、AMS Liteで使うジグです。最初はマルチカラーを使う上で必ず出る調整用の樹脂を拾いやすくするボックス。
こちらはAMS Liteを垂直に立てるためのスタンドです。このスタンドのおかげで全体のフットプリントが少なくなって良い感じ。
まとめ
Bambu Labのプリンターは日本はもちろん世界的にも人気がある製品で、より高価格帯の製品に匹敵する性能を備えています。
A1 miniは速さの点では、最近の高価格帯にもあるCoreXY方式には及びません。しかし、同価格帯の製品の中では一歩先を行っている印象です。
さらに、このような出力をほとんど調整せずに実現できるようになったのは、3Dプリンターやものづくり業界にとって非常に大きな進化といえます。調整不要で高品質な出力が可能になることで、ものづくりの本質的な部分に集中できるようになります。
「デスクトップファブリケーション」と呼ばれる分野において、ここまで手軽で綺麗に作れる製品が増えることで、個人だけでなく工業分野でも広く活用されていくと思われます。(既に事例も多数存在します)
その影響もあり、他社メーカーも新しい製品を次々と発表しています。これからも3Dプリンター業界の発展が非常に楽しみです。
(個人の趣味全開な記事だったのですが、一応宣伝です!)
弊社では、3Dプリンターを活用したものづくりを幅広くサポートしています。3Dモデリングや試作品の設計、製品化に向けたプロトタイプ制作まで、過去のノウハウを活かしてお客様のアイデアを形にするお手伝いをいたします。これから3Dプリンターを導入したい方から、具体的な試作や製品化を目指す方まで、ぜひお気軽にご相談ください。