代表の佐野です。久々の更新ですが、最近趣味として取り組み始めた自作の3Dプリンターの話題です。3Dプリンターって作ることもできるんです。ぜひチャレンジしてみましょう!
DIY 3Dプリンターの魅力
3Dプリンターって買うものと思われている方は多いかもしれませんが、実はもともとはDIYで作ることができるものです。作った3Dプリンターから修理するパーツやカスタマイズしたパーツを作り、それをもとにアップグレードしていくことができます。
RepRapプロジェクトなど、オープンソースの設計図を元に、部品を集めて組み立てることができます。自分で作ることで、カスタマイズ性や学びの深さが増し、より愛着のあるプリンターを手に入れることができます。 その流れから、Prusaのように自分で組み立てるキットもありますし、一から部品を揃えて作る点では最近ではVORON Designというプロジェクトが有名と思います。
Fraxinusコミュニティ
日本ではFraxinusというプロジェクトがあり、発起人の方が制作した同名のFraxinusという3Dプリンターがあります。
Fraxinus(フラクシネス)は印刷サイズと比較しコンパクトで高速動作を実現した3Dプリンターなどのデジタル加工機です。 エンクロージャ版やトライデント版、フライングガントリー版、マイクロ3Dプリンタもあり、 さまざまな方々がハードウェア・ソフトウェアを学びながら様々な開発や改造をしています。 興味を持って頂きましたらぜひ一緒にノウハウ共有して、同好の方々と楽しく交流できると嬉しいです! Home - Fraxinus
コミュニティ内でベータテスターとして登録することで、設計図や部品表が見れます。これをもとにコミュニティ内で改造したプロジェクトが多数あり、大型なものから小型のものがあります。
少し前からSNSでプロジェクト自体は知っていましたが、3Dプリンター作れる環境にはまだ遠かったので、指をくわえて見ているところでしたが、今年になってCreality K1CやBambulab A1 miniを所有していることもあり、3Dプリンターを自作する環境が整ってきました。
そして一番の動機ですが、このプリンターに一目惚れしてしまったところから始まります。
SummerOrangeさん作の某おしゃれトースター風マイクロ3Dプリンター「Fraxinus00tw」が完成したとDiscordでご報告頂き紹介こちらにも。使い勝手やメンテナンス性も考慮されていてヒーテットベッドも装備されつつバッテリー駆動も可能で、なにより超キュートで素敵です! pic.twitter.com/UGz911Mnf6
— 福馬 洋平 (@fukumay1) January 29, 2025
SummerOrangeさん作のかわいいトースター風マイクロ3Dプリンター「Fraxinus00tw」、データまとまり Fraxinusβテスタ向けにデータ共有開始頂いた様子です。興味ある方は https://t.co/K7ibp8Qtx3 上辺の discord招待コードよりご来訪ぜひ。以下にさまおれさんコメント続けます。 pic.twitter.com/pc4ZdXUQKr
— 福馬 洋平 (@fukumay1) February 4, 2025
Fraxinus 00twというプロジェクト。とってもかわいいポップなデザインで、コンパクト仕様。トースターのようなデザインがとても気に入っています。これなら部屋に置いても違和感がないし、インテリアとしても楽しめますね。
3Dプリンターを作ってみた
この一目惚れから、Fraxinusコミュニティに参加し、3Dプリンターの自作を始めました。
時間にして3ヶ月ぐらいでした。コミュニティ内で公開されている組み立て図や部品表を見ながら、部品を用意し、筐体を3Dプリンターで作り、部品を取り付け、配線を行い、調整を繰り返しました。
最初は難しい部分もありましたが、コミュニティのサポートや情報共有のおかげで、無事に完成。造形出力までできるようになりました。
無事に完成といっても、まだ調整が甘いので試行錯誤してます。でもこういったテスト用のキューブやビルド品質を見るための3DBenchyなどを印刷して、少しずつ調整を進めています。
詳しい様子はまた個人ブログでお伝えしていきます!
作ってみたらコミュニティでイベントに出展もしました
Fraxinusコミュニティのイベントに参加し、実際に自作した3Dプリンターを展示しました。多くの方々と交流でき、様々な改造やアイデアを共有することができました。
こちらはJapan RepRap Festival 2025での様子です。ブース内にたくさんの3Dプリンターが並び、様々なプロジェクトが展示されていました。Fraxinusコミュニティのメンバーも多く参加しており、活気ある雰囲気でした。
(こちらのイベントの参加レポートはまた別途お伝えします!)
まとめ: 一歩踏み込んで広がっていく世界
DIYの3Dプリンターの世界と、Fraxinusコミュニティのご紹介でした。ものづくりはオープンな環境になると、より多くの人々が参加しやすくなり、アイデアや技術が共有されていきます。自分で作ることで、単に製品を使うだけでなく、ものづくりの楽しさや学びを深めることができます。
最近だと企業が公開した3Dデータの話も話題でした。
- 【3Dプリント】モスバーガーの粋なキャンペーン。STLデータを利用したユーザー参加型プロモーションの反響を追ってみた。
- Philips、3Dプリント用の部品修理データを公開。小型家電は“自分で直す”時代へ | 世界のソーシャルグッドなアイデアマガジン | IDEAS FOR GOOD
3Dプリンターを使う側から作る側に、まだ自分自身で設計することは行っていないので、ほんとうの意味で「作る」とは言えないのですが、先人たちの設計図を元に、実際に手を動かして作ることで、3Dプリンターの魅力をより深く理解することの面白さを感じています。
私自身もこうあったらいいなというアイデアが少し膨らんでいるので、今後は自分自身で設計もしてみたいと思っています。ものづくりの楽しい世界に一歩踏み込んで、さらに広がっていく世界が見れるのが楽しみです。