3Dプリンターと地理空間情報の世界に触れてきた!G空間EXPO 2025とTCT Japan 2025レポート

G空間EXPO2025とTCT Japan 2025に参加し、地理空間情報と3Dプリンティング技術の最新動向、点群データの活用や3Dプリンターの可能性についてレポートします。

2025年03月12日

3Dプリンターと地理空間情報の世界に触れてきた!G空間EXPO 2025とTCT Japan 2025レポート

代表の佐野です。先日、東京ビッグサイトで開催されたG空間EXPO 2025とTCT Japan 2025に足を運んできました。

先日、東京ビッグサイトで開催されたG空間EXPO 2025とTCT Japan 2025に足を運んできました。この2つの展示会は合同ではなく、たまたま同じ日に同じ会場で開催されていました。地理空間情報と3Dプリンティング、それぞれの分野で最先端の技術やサービスが集まる展示会です。

この記事では、各展示会の様子や特に印象に残ったブースなどをレポートします。写真が少なめなのは撮影NGが多かった都合です。

G空間EXPO 2025 レポート

G空間EXPOは、地理空間情報高度活用社会(G空間社会)の実現を目指したイベントです。測量、GIS、衛星測位、位置情報サービスなど、地理空間情報技術の最新動向を知ることができます。

今回のG空間EXPO訪問の目的は、点群データの扱い、サービスについて調査することでした。普段点群データを触る機会がないので、どういったデータの活用があるかを見に行って来ました。

点群データは、現実世界をデジタル空間に再現する「デジタルツイン」の構築に欠かせない技術です。災害時の状況把握、復旧計画、都市計画などに役立ちます。

全体の印象としては、測量系の展示が多く、点群データの取得に関するものが目立ちました。利活用に関する出展は少ないようでした。少し前によく見たVR/AR展示系も少なめでちょっと残念。


ブースで記憶に残ってるところは株式会社パスコさんのところで、ソリューションの説明も聞いてきましたが点群データを使った災害シミュレーションや火災シミュレーションの解説や、面白かった話としては点群データと電波の届き方のシミュレーションの可能性があるなど、点群データを物理的な特性で考えるのはたしかに面白そう。


(どちらかというとこちらが主な目的)大学時代の先輩が研究室として出展していると聞いたので、研究室ブースも見てきました。地理空間情報を組み合わせたハザードマップ作成APIの開発が行われていました。

API開発について、少しだけアドバイスさせてもらった縁もありまして、その場でディスカッションしていると国土地理院の方、しかも今回APIで利用しているデータを担当されている方が立ち寄っていただけて、色々と活用方法などもお話できました。良い偶然です。

国土地理院さんは地図の比較ができるお試しのブースが出てました。

その後に何故か測量の日のゆるキャラ、マッピーくんと出くわして記念撮影してました。その縁もあって日本測量協会のブースにも立ち寄りました。クイズ企画で出ていたのですが、ある地点からある地点の高度をグラフにしてどの地点からでしょうか?のクイズが面白かったですね。

TCT Japan 2025 レポート

TCT Japanは、3Dプリンティングおよびアディティブマニュファクチャリング(AM)技術の総合展です。最新の3Dプリンタ、材料、計測機器、加工技術などが集結します。こちらもG空間EXPOと同じく、2025年は1/29~31に東京ビッグサイトで開催されました。

TCT Japan訪問の目的は、

  • 3Dプリンターで扱えるデータや3Dデータを使ったサービスについて知見を深めること
  • 最新の3Dプリンター技術や素材、活用事例を学ぶこと

3Dプリンターは最近よく使うことも増え、どんな製品やサービスが有るか楽しみの中で会場へ向かいました。

各ブース訪問レポート

Apple Tree

AppleTreeのブースでは、取り扱いをされている3Dプリンターの製品や、STARAYという3Dプリンター製のシューズの展示がありました。

個人的に気になったのは樹脂とカーボンのポールを使ったパワードスーツのフレームが展示されていました。3Dプリンターで作られているとのことでしたが、軽さと強度を両立させるための工夫が随所に見られました。3Dプリンター用データの提供方法についても、色々と教えていただきました。

この黒い感じがとてもかっこいいパワードスーツのスケルトンフレーム。

城東テクノ

城東テクノのブースでは、JIZAIという扱いやすいポリプロピレン(PP)フィラメントが展示されていました。

新しいフィラメントは特にJIZAIは、BambuLab X1 Carbonでの出力に最適とのこと。お土産にサンプルをいただいたので、今持っているCreality K1Cで印刷できるか試して、結果を会社のブログで報告したいと思います。

その他のブース

金属3Dプリンターの精密な造形技術には、ただただ驚かされるばかりでした。どの3Dプリンターメーカーも、自社の技術力をアピールしていて、見ているだけでも楽しかったです。実際に工場での利用例も教えていただいたりして、実運用での利用の広がりも感じます。

3Dプリンターで作ったQRコード付き名札について

今回の展示会では、私が作成していた3Dプリンターで作ったQRコード付き名札を各ブースで見せながら、この技術の紹介もしました。3Dプリンターで作れるものを持って行くと、興味を持っていただけたり、話も弾みますね。今後も展示会などで活用していきたいです。

まとめ

G空間EXPOの隣では宇宙関係の展示会も開催されていて、こういったちょっと違う分野も見ることができるのはいい機会ですね。今回は時間の都合で見ることができませんでしたが、ちゃんと時間を作って見てみたいものです。


G空間EXPO 2025とTCT Japan 2025、2つの展示会に参加して、地理空間データの活用方法や3Dプリンター技術の進化を感じることができました。点群データを活用した災害シミュレーションや、3Dプリンターで作られたパワードスーツのフレームなどは、非常に印象的でした。

今回の展示会を通して、普段利用している技術の活用がどのように繋がるかを考えるために、さまざまなサービスや技術を知ることが重要だと感じました。今回の展示会で得られた知見や最新情報を、今後の業務に活かしていきたいと思います。